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別れ

◆今日、1人の社員が退社しました。
彼女はぼくが脱サラし、旗揚げした時からのメンバーで、約6年一緒にやってきました。ぼくの洋服屋歴18年のうち、1/3の期間コンビを組んでいましたから、かなり長い付き合いでした。もちろん1番古くからいる社員ですし、1番長い相方でした。

6年前、ぼく1人で始めた1軒のショップでしたが、現在ショップは4店舗に増え、法人になり、従業員は9名になりました。その会社の歴史のすべてを彼女は見てきたわけです。
決して楽な仕事じゃなかったはずです。辛い事もたくさんありました。しかし彼女は弱音を吐くことなく、一生懸命、常に他のスタッフの先頭に立って頑張ってきました。

今回いろいろと事情があって会社を辞める事になり、今日、涙・涙の送別会。

一緒にいるのが当たり前になってましたから、送別会を終えて帰宅した今でも、彼女が辞めたという実感がありません。
明日になって、来週になって、来月になって実感がでてくるんでしょうかねぇ。

こうして文章を書いてると、いろんな思い出が浮かんできます。
さみしいはさみしいんですよ。右腕をなくしたような感じもします。
でも、不思議と涙はでません。この業界そのものが出会いと別れの繰り返しだから?そういうわけでもないんです。

それは彼女に限らず、他の社員全員にいえることなんですが、従業員というより、家族なんですよね。ぼくにとっては。
今まで何人ものスタッフを見送ってきましたが、誰の時もこんな気持ちだったんだと思います。だから一緒に働いてなくても泣くほどさみしくはないんだと思うんですよね。ショップには遊びに来るんでしょうし、電話やメールのやりとりもするんでしょうから。

彼女はこれから違う畑で仕事をすることになるんですが、持ち前の負けん気を活かして頑張って欲しいと思います。頑張りすぎてムリをしがちなんで、そこらへんはちょっと心配なんですが…。

そして彼女もやがて結婚し、母親となっていくんでしょう。それでも仕事はしたい。そんな事を彼女は入ったときから言ってましたが、これからは仕事以外にもいろいろ考えたり頑張ったりする事が出てくると思います。

でも、どうしてもダメでくじけそうになったら戻って来い、とぼくは言いました。現在いるスタッフでそうやって戻ってきたものも2人いますし。
洋服屋は一度辞めてもまた戻ってくる人が多いもの特徴で、それだけ面白さややりがいのある仕事だと思います。

ぼくがやるべきことは、そんな人たちを受け入れられるくらい会社を大きくしていく事だと思っています。
明日からは彼女がいるいないに関係なく、また日常が始まっていくんですから。残されたスタッフもしんみりムードを拭って仕事に取り組まないといけません。

とにかく彼女には感謝の気持ちしかありません。
6年間、本当にお疲れさま。そしてありがとう。

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